海外赴任で家をどうする?賃貸にしなくて正解だった!

家を買うと海外赴任になる・・・我が家はこのジンクスにドンピシャとはまりました。築2年半のことでした(涙)

内示を断れるわけはないので、すみやかに海外への引っ越し準備を開始したわけですが、そこで迷ったのが戸建マイホームを賃貸に出すか、出さないか・・・。

最初は、賃貸に出すつもりでしたが、さまざまな理由で賃貸にするのを止めることにしました。

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賃貸にしようかなと思っていた理由

海外赴任3年ということで、最初は家を賃貸にするしかないな・・と思っていました。

一番大きな理由はお金です。築2年半だったのでまだまだ莫大な住宅ローンが残っていました。賃貸に出せば3年で180万ほどの収入になりそうでした。大きな金額ですよね・・。

そして、もうひとつの理由は、空き家にすると家が痛む(劣化する)と聞いたことでした。わたしの友人の話では、梅雨のあたりに2か月ぐらい空き家にしただけで、壁紙にカビがびっしり生えたんだそうです。頑張って拭き取ったそうですが・・。家に湿気をこもらせないようにする換気って大事なんですね。

それでも賃貸にしなかった理由

主人の会社では海外赴任が決まったらほとんどの方が家を賃貸に出すそうです。(ご家族が頻繁に日本に帰国される方は別ですが)社内でも当然賃貸に出すよね・・という雰囲気のなか、我が家は(というか妻の私が!)賃貸にはしないと決断しました。

当時、我が家には子供がいなかったため、築2年半でしたが、床や壁に傷も少なく、まだまだ新築同然でした。多額の住宅ローンを組んで人生最大の買い物をしたばかりなのです。掃除も行き届いています(子供がいないと掃除も楽)。このピカピカな家を賃貸に出したらどうなるでしょう・・。

子供がいるご家族が入居したら、壁に落書きされるかもしれません(子供だもん)。おもちゃを落とされて床が凹むかもしれません(子供だもん、その2)。たばこNGにしていても、お友達が吸うかもしれないよね(断れないよね)。

臭いといえばタバコってイメージしがちだけど、入居したご家族の趣味がプラモデル制作で、家じゅうがシンナー臭くなっていたっていう話も聞いたことがあります(まさかの展開!)。

帰国後、傷や臭いが気になるからといってリフォームしていたら、180万なんてあっという間に飛んでしまいます。

それに、我が家にはわたしが作ったへっぽこなDIY家具がたくさん壁付けしてあります。わたしには使い勝手がよくても、他の人にとってはとても使いづらい収納だと思います。扉を閉めるときはゆっくりそっとやらないとダメとか、スイッチを入れるときは勢いよくとか。こんな使いづらいものを使いこなしてもらえるのか、というのも不安でした。

そして、決定打が、魚焼き器(グリル)を使用不可にできなかったことでした。そう、キッチンのグリルですよ(笑)。実は、海外赴任前はグリルを使用していなかったんです(現在は、トーストのみ使用)。

使わないならつけなきゃよかったのにね、キッチンにはグリルがふつーについてくるんですよね。なので、建築中はグリルの存在をあまり疑問に思っていなかったのですが、入居後、ふとグリルで魚を焼くとすごく汚れるな・・魚臭いのが取れないな・・って気付いたんです。で、グリルは使わないことにしていました。

おかげで、グリルから漂う魚臭さをカットできていたのですが、賃貸に出したら、グリルは使用されてしまうとのことでした。せっかく使わないで頑張ってきたのに!!!これはもう賃貸には出せない・・・空き家を選ぶことにした最大の理由はまさかのグリルでした。

3年間空き家にして結局どうなったのか

こうして我が家はマイホームを空き家にして海外に出発しました。そして、どうなったのか・・・。

結論として、空き家にしておいて本当によかった!!

気にしていた、家が傷む・劣化するという問題ですが、3年空き家にしても「どこが変わった?」っていうぐらい新築なままです。カビなんてどこにも生えてないし、壁紙も全然汚れてない!

水回りも臭わないし、エアコンだって問題なく作動しています。玄関を入るといまだに木の香りがしますよ。

賃貸にしないメリット

賃貸にしなかったことで、いろいろとメリットがありました。

ひとつは、引っ越しが楽。家具や家電だけでなく、「海外に持っていかないけど捨てられないもの」をそのまま置いておけます。

賃貸に出すとしたら、こうしたものをすべて倉庫に預けないといけません。そしてその倉庫、会社によっては自己負担です。せっかく賃貸料が入っても倉庫代を支払ったらいくら残るんだろう・・ってところですよね。

さらに、空き家にしておくと、一時帰国が楽です。我が家は3年のうち1回しか一時帰国をしませんでしたが、そのときホテル代を払わず、自宅に泊まることができました。

実家にも泊まりましたが、夫婦の実家が離れていたので、自宅を拠点にしてお互いの実家へ顔を出しました。

一時帰国ってとにかく荷物が多いんですよ!日本って便利なものがたくさんあるので、あれもこれも買って帰りたくなっちゃう・・。その大量の荷物を自宅へ置いて、実家へ遊びに行けたので身軽でしたし、レンタカーも小さいサイズで済みました。

そして最後に、もちろん、本帰国のときも、家を返してもらう手続きをしなくていいので楽です。家具・家電はもう家にあるので、倉庫から移動させる必要もありませんしね。帰国して、エコキュートのお湯を溜めたら、もう日本の生活がスタートです!

長期間、空き家にするための条件

ここまでさんざん空き家最高!と書きましたが、空き家にするにはちょっとした条件があります。

まず、家の状況を見てくれる(管理してくれる)人がいること。我が家の場合は、わたしの実父でした。車で1時間の距離なので、最初は月に1回ほど見に来てもらいました。

空き家に到着したら、水道・トイレの水を流す、換気フィルターを交換する、外回りの草を抜く、の3つをやってもらいました。一時帰国と本帰国の前は、フローリングのモップ掛けもお願いしました。

3年の途中で実母が病気で入院しなくてはならなくなったため、空き家の管理は3ヵ月に1回になりましたが、3カ月に1回でも何ら問題ありませんでした。

ただし、これにはもうひとつ大事な、大事な条件があります。

それは、家に第一種換気システムがついていること。第二種、第三種はダメなのか・・という点はわかりません。ごめんなさい。ただ、少なくとも我が家の第一種換気システム「空気工房」では窓を開ける必要がありません。普段も窓を開けません。なので、ホコリも入りません。空気工房のフィルターで花粉も99.9%除去してくれてるそうです。

この換気システムがあるおかげで、壁にカビが生えた!という状況には陥りませんでした。もし、自宅に換気システムがない、もしくは使わない、という方は、かなり頻繁に窓をあけて換気してくれる人が必要だと思います。

まとめ

海外赴任が決まり、家を賃貸に出すかどうか迷っていたとき、賃貸に出さなかった人の話がないかとネット探しましたがみつかりませんでした。出てくる記事は賃貸に出したという人の話ばかり・・・。

やっぱり賃貸に出すのが普通なのか・・・、賃貸にしないっていうのはそれだけのリスクがあるということだな・・・。そう理解したものの、結局、賃貸に出すのを止めました。

今回この記事を書いたのは、今現在、賃貸にするかどうか迷っている方に「賃貸にしなかった人もいるよ~」と伝えたかったからです。

もし、築20年以上、男の子3人育てました!という家だったら、ぜーんぜん迷うことなく賃貸に出せると思います。帰国後に全面リフォームしてもいいし、知人は夫婦二人用のマンションを新たに購入していました。

でも、海外赴任になる人ってなぜか「最近、家建てました」っていう人が多いんですよね。なかには現在建築中です・・なんて人にも会いました。一度も住むことなく誰かに貸すだなんて・・・。

家は消耗品で、人が住めばその人の匂いや気配が染みつきます。それを気にする、気にならないは人によって違うと思いますが、もしも気になるかもなーという方は空き家にするという選択肢も考えてみてはどうかなと思います。